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新英語教育研究会神奈川支部HP

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1997.11 会報52:英語劇1『Enoch Arden』

97年11月(会報No.52)
●実践報告(高校):「文化祭で初めてやってみた英語劇」
萩原 一郎さん(港北高校)
◆ 3年の選択英語「英会話」のクラス7名でやってみた英語劇『イノック・アーデン』。夏休み返上で練習した成果を実際の劇のビデオとともに報告していただきました。
(1) クラスの様子
  高3英会話選択。男3名/女4名。

(2) 劇上演までの流れ

1. 1学期 感情移入のできるスキットを前に出て発表し合う+教師がほめる
例)「こんなにうまくできたのは初めて。劇もできそうだね」
2. 7月、生徒が読んでいた「イノック・アーデン」のサイドリーダーに決定。
3. 劇の台本探し(『高校生の英語劇』日榮社)渋谷の大盛堂書店で購入
4. AETのダニエルさん宅で生徒たちとパーティー。台本の書換依頼。
5. 夏休み練習4回
6. 9月、台本完成。授業中、通し稽古をビデオに撮って、演技を自己検証。
7. 9月16日、生徒の一人がバイク事故で膝のじん帯損傷。一同ショック!
8. 9月19日、大道具、舞台設定で苦戦。リハーサルが出来ず呆然。
(けがをした生徒の送り迎え[文化祭当日は早朝6時半]、担任をしているクラスの出し物[トトロの張りぼて]の作成など、疲労はピークに…)

(3) 『イノック・アーデン-あなたはここまで人を愛せますか』(=チラシにあった、生徒の考えたコピー)
1. 9月20日 1回公演
2. 9月21日 2回公演
『イノック・アーデン』(原作テニスン)
イノックは妻子を残し中国へ航海に出て難破。数年後戻ったとき、幼なじみのフィリップと再婚し幸せそうな妻をみて、身を引き、女将ミリアムの酒場で静かに亡くなる。
Miriam: Poor, poor Enoch. You must miss your family. Iユll go and bring them here.
Enoch: No, Miriam. Donユt tell my family. I don't want to make Annie unhappy. After my death, tell Annie that I loved her very much.
Miriam: Yes, I will. ... Enoch! (Sees him dead.) You have been so strong and brave. We shall all remember you. May you rest in peace!

●台本の書き換え:わかりやすい表現にする
例1)I donユt wish to break into Annie's happiness.
⇒ I don't want to make Annie unhappy.
例2)You have been so noble and heroic.
⇒ You have been so strong and brave.
■質疑応答
 □普段の授業は?
- 2時間続きで週1。ビデオ教材(Activity Bookを使い、story-tellingさせる)+AETとティームティーチング。
 □劇をやった後の生徒との関係は?
- 発声が良くなった。間違っても発言できる雰囲気。クラスが仲良くなった。ただ、劇以上の充実した授業がしにくいのが悩み。

■レポーターの感想
 □英語劇を初めてやることができ大感動! 改めてレポートを書きながら準備日程を追っていったところ疲れも知らずに本当に熱中していたと思います。劇を作った7人の生徒とはずいぶん仲良くなったので、卒業後もハreunionが持てると思います。
■参加者から出された感想
 □やはり舞台発表が生徒を生き生きさせるし、自信をつけていくのだと思う。できれば全生徒に経験させたい。
 □萩原先生の英語劇は実際足を運んで体験していたので、ビデオよりその良さが分かっている。何よりも生徒たちの「演じよう、英語で表現してみよう」という情熱が伝わってきました。
 □超忙しい中で、意欲的な生徒が進めていく活動を形にするまでは大変なご苦労だったでしょう。やる者が一番面白いんですよね。
 □たった7人での劇の上演は小道具作りからステージ設置まで大変だったと思います。授業のクラスの発表でこれだけ協力して、よくできていてすごいです。ラブシーンなどもきれいに照れずにやっていてなかなかよかった。
 □先生・生徒ともに1つのものを創り上げるために授業の枠をこえて(夏休みに練習するなんて!!)協力しあっている様子がすばらしいです。(英語劇の台本があれば、という話がでましたが、私はイギリスで伊丹十三氏の『お葬式』を英語字幕でみました。おもしろいネタになるとは思いますがある程度の量をコンスタントに入手するのは大変ですよね…)
 □本日久しぶりに来ましたが、大変有意義でした。いつか機会があったら英語劇をやらせてみたいと思いました。
 □短期間でなかなか大変だったと思うが、セリフがとても良く言えていた。動作をもっとスムーズにするには時間がかかるし、それほど凝る必要もないと思う。英語を楽しんでいていいなと思った。
 □選択での会話クラスとのことですが、劇を実践できるところまで持っていったこと、感動しました。会話クラスが15名までとのことでうらやましいです。



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